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石濤 [Book Review]

氏の晩年の最後の短編集。生と向き合う中で生み出されるものを読んでいる印象だった。氏の小説にある強い文調ではなく、あくまで自然体の表現で描かれていた。なので、生というものが、どこか、壊れやすいものとして表現されているように感じられた。個人的には、「生きる」が、母の晩年の姿と重なり、思い巡らす時間となった。

随分昔に購入していて、読んでいなかった。こういった本と向き合えるのは、私がそれだけ年齢を重ねたということか。
  • タイトル:石濤
  • 著者:井上靖
  • 出版社:新潮文庫
  • 私の評価(5段階):★★★★

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